7月3日は波の日だそうです。「ナミ」の語呂合わせなのでしょう。
7月には他にも梨の日(4日)、那覇の日(8日)、納豆の日(10日)、ナッツの日(22日)、なにわの日(28日)など、語呂合わせの記念日がいくつもあります。さらに調べてみると、ナビの日(1日)、たわしの日(2日)、ラーメンの日(11日)、うまみ調味料の日(25日)のように、業界関係者によって決められたと思われる記念日や、ビキニスタイルの日(5日)、オカルト記念日(13日)、光化学スモッグの日(18日)、幽霊の日(26日)のように、この季節がならではと思われる記念日もあります。
記念日について研究、情報の収集、広報活動を行う「日本記念日協会」という組織があり、企業、団体、個人などによって制定されている記念日や、新しく制定をしたい記念日についての認定や登録を行っています。同協会で認定登録された記念日は現在、約2100件以上あるそうです。単純に計算すると、1日につき5~6種類の記念日が設定されていることになります。
さて、寝返りをうった、歯が生えた、歩いた、「パパ」と言った、などなど乳幼児期には成長の折々に記憶に残る日がやってきますが、やがてその頻度は減り、いつしかよほどのことがなければ「あの日」という形で記憶に残ることがなくなってしまいます。大人になれば、自分の記念日といえば誕生日くらいになってしまうでしょうか…。
「この味がいいね、と君が言ったから7月6日はサラダ記念日」1987年に歌人の俵万智さんが上梓した歌集「サラダ記念日」はベストセラーになりました。お弁当の唐揚げをカレー味にした時に恋人が「この味もいいね」と言ったことに発想を得たそうです。松任谷由実さんは「Anniversary」の中で「木漏れ日がライスシャワーのように、手をつなぐ二人の上に降り注いでいる」と描写し、ありふれた朝でも二人の愛が祝福されているように見えたその日が「私には記念日」と歌っています。
同じことが変わり映えなく繰り返されているように思える日々でも、ちょっと視点を変えるだけで違う景色が見えてくるかもしれません。俵さんやユーミンのように、何気ない日常の中に特別なことを見つけて、それを自分だけの記念日として心に刻むのもいいですね。
園長 永井 洋一